CD・DVD・ゲームソフトはどのごみに出せばいいのか——「プラスチックだから資源?」「ディスクだから燃やさないごみ?」と迷う方は少なくありません。実はこの3品目、自治体によって分別区分が大きく異なります。この記事では、東京23区(新宿区・江東区・江戸川区)と神奈川県厚木市の公式ルールを一次情報にもとづいて比較し、迷ったときの調べ方まで解説します。
- CD・DVDは「燃やすごみ」の自治体が多いが、「プラスチック」扱いの自治体もあり統一ルールはない
- ゲームソフト(ディスク・カセット)とゲーム機は別区分になることが多い。ゲーム機は「燃やさないごみ」または「小型家電」が中心
- 迷ったら自治体公式の品目別一覧表(五十音検索)で調べるのが最も確実
「前に住んでいた区ではこうだった」という経験則は、引っ越し後には通用しません。CDケースだけプラスチック資源として扱う自治体もあれば、本体と一緒に燃やすごみとして出す自治体もあり、「見た目が似ているから同じ区分だろう」という判断が誤りにつながりやすい品目でもあります。まずは品目ごとの違いを見ていきましょう。
CD・DVDは何ごみ? 自治体で分かれる2つの考え方
CD・DVDの分別区分は、自治体によって「燃やすごみ」と「不燃・プラスチック系」に分かれます。ディスク本体はポリカーボネートという樹脂でできていますが、この素材をどう扱うかの判断が自治体ごとに異なるためです。
新宿区では、CD/CD-R/CD-RWとDVDはいずれも「燃やすごみ」に分類されます。一方でCDケース・DVDケースは、CD/DVD本体とは異なり「燃やすごみ」(DVDケース)または「資源プラスチック」(CDケース)と、ケースの種類によっても区分が変わります注1。
江戸川区でもCD・DVDは「燃やすごみ」です。ただし紙製のジャケット(歌詞カードなど)は分別し、雑誌と一緒に雑がみとして資源に出すよう案内されています注2。
一方で江東区では、CD・CDケースは「プラスチック」(製品プラスチックの区分)として案内されています注3。同じ東京23区内でも、新宿区・江戸川区が「燃やすごみ」、江東区が「プラスチック」と、区によって判断が分かれていることがわかります。
このように、CD・DVDが「燃やすごみ」か「プラスチック(資源)」かは自治体の判断次第です。「プラスチックだから資源に出せるはず」という思い込みは通用しないため、お住まいの自治体の品目別一覧表で必ず確認する必要があります。
ゲームソフトとゲーム機は同じ区分? 実は別ルールが多い
ゲームソフト(ディスク・カセット)とゲーム機(本体)は、多くの自治体で異なる区分に分けられています。ソフトは小さくプラスチック中心の構造である一方、ゲーム機は基板や配線を含む電子機器のため、扱いが分かれるのが実態です。
江戸川区の品目別一覧表では、「ゲームソフト」は燃やすごみ、「ゲーム機(ファミコン等)」は燃やさないごみと、明確に区分が分かれています注2。
新宿区では、携帯型のゲーム機は「使用済小型電子機器等」として、区施設の窓口や特別出張所に設置された専用回収ボックスでの回収対象になっています。据え置き型のゲーム機は「金属・陶器・ガラスごみ」の区分が基本で、一辺30cmを超える場合は粗大ごみとして扱われます注1。
江東区では、ゲーム機(家庭用)は小型家電の回収案内に沿って出すよう案内されています注3。
つまり、ゲームソフト単体は多くの自治体で「燃やすごみ」寄りの扱いですが、ゲーム機本体は「燃やさないごみ」「小型家電」「粗大ごみ(サイズ次第)」のいずれかに分かれ、自治体によって窓口も異なります。処分前には、ソフトと本体を分けて、それぞれの区分を個別に確認することが必要です。
ケース・パッケージだけ分別が違うのはなぜ?
CD・DVD本体とケースで分別区分が異なる自治体があるのは、ディスク本体とプラスチックケースで素材の構成や再資源化のしやすさが異なるためです。
新宿区の分別辞典では、CDケースは「資源プラスチック」に区分される一方、CD本体は「燃やすごみ」に区分されています注1。同じCDでも、ケースと本体で出す先が変わるということです。江戸川区でもCDケースは燃やすごみとされていますが、公式サイトには「容器包装プラスチックではありません」という注記があり、一般的なプラスチック容器包装のリサイクルルートには乗らないことが明記されています注2。
これは、CDケースが「プラマーク」の付いた容器包装プラスチック(食品トレーやボトルなど)とは異なる規格の樹脂であり、多くの自治体で容器包装リサイクル法の対象外として扱われているためです。「プラマークが無いプラスチック製品」は資源プラスチックではなく燃やすごみに区分されるケースが一般的で、CDケースもこの分類に当てはまることが多くなっています。
紙製のジャケットや歌詞カードについては、江戸川区・新宿区とも雑がみ(古紙)として資源に出すよう案内されています。ディスク・プラスチックケース・紙ジャケットの3点を分けて出す必要がある自治体もあるため、まとめて捨てる前に各パーツの区分を確認しておくと安心です。
大量のCD・DVDを処分したいときはどうする?
引っ越しや遺品整理などでCD・DVDが大量に出る場合、通常の分別ルールに加えて、自治体によっては専用の回収拠点を利用できることがあります。
神奈川県厚木市では、CD・DVD・ゲームソフトの3品目を対象にした光学ディスクリサイクルの拠点回収を実施しています。回収場所は市役所本庁舎1階、アミューあつぎ6階、環境センター、荻野公民館、依知北公民館、南毛利公民館の6か所で、ケース付き・歌詞カード付きのままでも、壊れたケースのみでも回収可能です。データが記録されたディスクは、消去するか安全な方法で割ってから回収ボックスに入れるよう案内されています。この光学ディスクは、文具メーカーなどでリサイクルされ高品質な製品に再生されるほか、障がい者雇用にもつながっており、販売収益は市の歳入になる仕組みです注4。なお、この拠点回収を使わず、従来どおり燃えるごみとして出すこともできます。
このような品目限定の拠点回収は、すべての自治体にあるわけではありません。まとまった量を処分する前に、お住まいの自治体サイトで「拠点回収」「リサイクルボックス」といったキーワードで検索し、専用の回収ルートがあるかどうかを確認してみることをおすすめします。無ければ、通常の分別ルールに従って少量ずつ出すか、粗大ごみ・小型家電回収の対象になるか確認しましょう。
MD・カセットテープ・レコードも同じ考え方?
CD・DVDと同じ「音楽・映像メディア」でも、MD・カセットテープ・レコードは素材や構造が異なるため、区分が変わることがあります。
新宿区の分別辞典を見ると、MD・MDケース・カセットテープは、CD/CD-Rと同じく「燃やすごみ」に区分されています。レーザーディスクも「燃やすごみ」です。一方でレコード(アナログ盤)は、CD・DVDとは異なり「金属・陶器・ガラスごみ」の区分に分類されています注1。レコードは塩化ビニール製ですが、新宿区ではCD・DVDとは別の区分として扱われているため、「同じ円盤状のメディアだから同じ区分」という判断は禁物です。
プレイヤー・再生機器についても違いがあります。ポータブルMDプレイヤーは、携帯ゲーム機と同様に「使用済小型電子機器等」として、区施設の窓口や特別出張所の専用回収ボックスで回収されています。据え置き型のレーザーディスクプレイヤーは、一辺30cmを超える場合は粗大ごみです注1。
このように、同じ「音楽・映像メディア」というくくりでも、ディスク・テープ・レコードといった素材の違いによって区分が分かれることがあります。手持ちのメディアをまとめて処分する際は、種類ごとに分けてから、それぞれの区分を確認するとスムーズです。
東京23区と神奈川の分別区分、実際どれくらい違う?
ここまで紹介した4自治体の区分を品目別に並べると、CD・DVD・ゲームソフトの分別ルールが自治体ごとにどれだけ異なるかが具体的に見えてきます。
CD本体は、新宿区・江戸川区が「燃やすごみ」、江東区が「プラスチック」と区分が分かれます。ゲームソフトは江戸川区で「燃やすごみ」と明記されている一方、ゲーム機は江戸川区で「燃やさないごみ」、新宿区・江東区では「小型家電回収」の案内が中心です。厚木市は分別区分そのものというより、CD・DVD・ゲームソフトの3品目に限定した専用の拠点回収ルートを別途用意している点が他の3区と異なります。
こうした違いが生まれる背景には、各自治体が持つ中間処理施設の設備や、容器包装リサイクル法上の扱い、地域の資源化事業者との契約状況など、住民からは見えにくい事情があります。「隣の区ではこうだったから」という情報を鵜呑みにせず、品目ごとに一次情報を確認する姿勢が、結果的に最も確実な分別につながります。
品目一覧表がない自治体では、どう調べればいい?
CD・DVD・ゲームソフトのように、分別区分ページに直接記載がない品目は、多くの自治体が用意している「品目別一覧表」の五十音検索で調べるのが最も確実です。
江戸川区・新宿区・江東区はいずれも、品目名を五十音順(あ行・か行・さ行…)に並べた一覧表を公式サイトで公開しています。「CD」は読み方の「シーディー」で「さ行」に、「ゲームソフト」「ゲーム機」は「か行」に掲載されているなど、五十音の読み方を基準に探すのがコツです。一覧表がヒットしない場合は、区市町村の清掃担当課に電話で問い合わせるのが確実です。
多くの自治体では、公式サイトのほかにごみ分別アプリやLINE通知サービスも提供しており、品目名を検索すると分別区分が表示される機能を備えています。紙の一覧表を都度探すよりも早く確認できるため、迷う品目が多い方は活用を検討するとよいでしょう。
実際に出すときの4ステップ
ここまでの内容を踏まえ、CD・DVD・ゲームソフトを処分する際の手順を整理すると、次の4ステップになります。
- 本体・ケース・紙ジャケットを分ける — 一体化した袋のまま出すと、ケースだけ資源に回せる自治体でも一緒に燃やすごみ扱いになってしまいます。処分前に手で分解しておきます。
- お住まいの自治体の品目別一覧表で品目名を検索する — 「CD」「シーディー」「ゲームソフト」「ゲーム機」など、読み方を変えて検索すると見つかりやすくなります。ヒットしない場合は清掃担当課に電話で確認します。
- データが入っているディスクは消去・破損処理をする — 個人情報や写真データが記録されたCD-R・DVD-Rは、多くの自治体・回収拠点でデータ消去または物理的な破損処理が推奨されています。
- 拠点回収があれば活用する — 厚木市のように品目限定の拠点回収を実施している自治体もあります。まとまった量を処分する場合は、通常の分別ルールと拠点回収のどちらが便利か比較して選びましょう。
この4ステップを踏んでおけば、「資源にできたはずのケースを燃やすごみに混ぜてしまう」「個人情報が入ったディスクをそのまま出してしまう」といった典型的な失敗を避けられます。
よくある分別ミスと注意点
CD・DVD・ゲームソフトの分別で特に注意したいのが、データの取り扱いと、ケース・本体の分離忘れです。
ひとつ目は、個人情報が記録されたディスクの取り扱いです。写真データや住所録などが入ったCD-R・DVD-Rを捨てる場合、多くの自治体・回収拠点で「データを消去するか、読み取れないように傷をつける・割るなどの処理をしてから出す」ことが推奨されています。厚木市の光学ディスクリサイクルでも同様の案内がされています注4。燃やすごみとして出す場合でも、個人情報の観点から同様の配慮をしておくと安心です。
ふたつ目は、ケースと本体をまとめて同じ袋に入れてしまうミスです。新宿区のようにCD本体は燃やすごみ、CDケースは資源プラスチックと区分が分かれる自治体では、混ぜて出すと本来資源に回せるはずのケースが焼却ごみとして扱われてしまいます。処分前に一度、本体・ケース・紙ジャケットを分けてから、それぞれの区分を確認する習慣をつけると、無駄なく分別できます。
みっつ目は、ゲーム機本体を小さいからと燃やさないごみやプラスチックごみに混ぜてしまうケースです。ゲーム機には基板やバッテリーが内蔵されていることが多く、小型家電回収の対象になっている自治体では、そちらに出すことでレアメタルなどの資源回収につながります。「小さい電子機器だから普通の不燃ごみでよい」と自己判断せず、小型家電回収の案内を確認することをおすすめします。
くらしぽーたるのごみ分別・出し方ガイドでは、対応エリアの自治体ごとに分別区分・収集頻度・粗大ごみの申し込み手順を出典つきでまとめています。分別した後、ごみや資源が実際にどう処理されるのか気になる方は、分別したごみの処理・リサイクルの仕組みもあわせてご覧ください。CD・DVD以外の品目で迷ったときも、まずはお住まいの自治体ページを確認してみてください。
なお、本記事の分別区分は2026年8月時点の各自治体公式サイトの情報にもとづいています。分別ルールは自治体の判断で変更される場合があるため、最新情報は必ずお住まいの自治体公式サイトでご確認ください。
まとめ:CD・DVD・ゲームソフトは「本体」「ケース」「本体機器」を分けて確認する
この記事では、CD・DVD・ゲームソフトの分別区分が自治体によって異なる実態と、迷ったときの調べ方を紹介しました。この記事で持ち帰れることは次の2つです。
- CD・DVD・ゲームソフトの区分は自治体ごとに違い、「燃やすごみ」「プラスチック」「小型家電」のいずれもあり得る。ケース・本体・紙ジャケットで区分が分かれる自治体もある
- 品目別一覧表がヒットしない場合は、五十音の読み方(CD→シーディー→さ行など)で検索するか、清掃担当課に問い合わせるのが確実
まずは、お手元のCD・DVD・ゲームソフトを「本体」「ケース」「紙ジャケット」に分けて、お住まいの自治体の品目別一覧表で1つずつ区分を確認してみてください。
よくある質問
Q. CDとDVDは同じごみ区分になりますか?
多くの自治体では同じ区分(燃やすごみなど)で扱われていますが、必ず一致するとは限りません。新宿区・江戸川区ではCD・DVDとも燃やすごみですが、品目一覧表で個別に確認することをおすすめします。
Q. ゲームソフトのケースだけ捨てる場合の区分は?
ゲームソフトのケースは、プラスチック製品として「プラマーク」の有無で区分が分かれることが多く、プラマークが無い場合は多くの自治体で燃やすごみに区分されます。CDケースと同様、自治体の品目別一覧表で確認してください。
Q. 個人情報が入ったCD-Rはそのまま捨てても大丈夫ですか?
多くの自治体・回収拠点で、データを消去するか、読み取れないように傷をつける・割るなどの処理をしてから出すことが推奨されています。厚木市の光学ディスクリサイクルでも同様の案内がされているため、通常の分別で出す場合も同様の配慮をおすすめします。
Q. 拠点回収があるかどうかはどこで確認できますか?
お住まいの自治体公式サイトで「拠点回収」「リサイクルボックス」「資源回収拠点」などのキーワードで検索するか、清掃担当課に問い合わせて確認できます。すべての自治体にあるわけではないため、無い場合は通常の分別ルールに従ってください。
Q. ゲーム機は粗大ごみになりますか?
一辺の長さが自治体の定める基準(多くは30cm)を超える場合は粗大ごみ、それ以下であれば燃やさないごみや小型家電回収の対象になることが多くなっています。携帯型のゲーム機は小型家電の専用回収ボックスで受け付けている自治体もあります。
注1: 新宿区「新宿区ごみ・資源分別辞典」(https://www.city.shinjuku.lg.jp/content/000394136.pdf)2026-08-19確認 注2: 江戸川区「資源・ごみの分け方・出し方 一覧表(か行・さ行・た行)」(https://www.city.edogawa.tokyo.jp/e025/kurashi/gomi_recycle/kategomi/hinmoku/ka.html ほか)2026-08-19確認 注3: 江東区「家庭ごみの分け方・出し方」(https://www.city.koto.lg.jp/388010/kurashi/gomi/kate/documents/full.pdf)2026-08-19確認 注4: 厚木市「光学ディスク(CD・DVD・ゲームソフト等)のリサイクル」(https://www.city.atsugi.kanagawa.jp/soshiki/kankyojigyoka/3/2/5389.html)2026-08-19確認
