「マイナンバーカードの有効期限通知書」が自宅に届いて、何をすればいいか戸惑ったことはないでしょうか。実はマイナンバーカードには、カード本体と、中に入っている「電子証明書」の2つの有効期限があり、それぞれ更新のタイミングも手続きも別物です。
- カード本体の有効期限は発行から10年(未成年は5年)、電子証明書は年齢に関わらず5年で、別々に切れる
- どちらも有効期限の3か月前から更新でき、2〜3か月前を目途にJ-LIS(地方公共団体情報システム機構)から通知書が届く
- 更新を忘れて期限が切れると、e-Taxの電子申告やコンビニ交付、マイナ保険証としての利用ができなくなる
- 更新は住民登録のある市区町村窓口で行い、手数料は無料
まずは、なぜ2つの有効期限があるのか、それぞれいつどう更新すればいいのかを順番に確認していきましょう。
マイナンバーカードの有効期限は何年?
マイナンバーカードの有効期限は何年? カード本体は交付から10年目の誕生日まで(18歳未満で交付された場合は5年目の誕生日まで)、カードに搭載されている電子証明書は年齢に関わらず5年目の誕生日までです。
マイナンバーカード総合サイト(地方公共団体情報システム機構が運営する公式サイト)によれば、カード本体の有効期限は「発行の日から10回目の誕生日」が基準になっています。18歳未満の場合は容貌の変化が大きい時期にあたるため、5回目の誕生日までと短く設定されています。
一方、カードに格納されている電子証明書(署名用電子証明書・利用者証明用電子証明書)は、本人の年齢に関係なく「発行の日から5回目の誕生日」が有効期限です。カード本体より短い周期になっているのは、コンピューターの処理性能が向上すると暗号の解読リスクが高まるため、定期的に新しい証明書へ切り替える必要があるからです。
つまり、同じマイナンバーカードでも「カード自体はまだ使えるのに、電子証明書だけ先に切れる」という状態が起こり得ます。カードの見た目や記載内容には変化がないため、通知書が届くまで気づきにくい点に注意が必要です。
更新はいつからできる?通知はいつ届く?
更新はいつからできる? 有効期限の3か月前になった日から更新の申請ができ、その少し前の2〜3か月前を目途に、J-LISから「有効期限通知書」などが入った封筒が自宅に送付されます。
マイナンバーカード総合サイトの案内では、更新の受付開始時期を「有効期間の満了する日までの期間が3か月未満になった日から」としています。通知書は原則として住民票の住所に送られるため、引っ越しの際に転入届・転出届の手続きが済んでいないと、通知が届かないことがあります。引っ越しの役所手続きはいつまで?転出届・転入届の期限と順番を解説で紹介した住所異動の手続きを済ませているかどうか、心当たりのない方は一度確認しておくと安心です。
通知書が届いたら、中身を確認しましょう。カード本体と電子証明書は有効期限が別々なので、通知書に「どちらの更新なのか」「両方なのか」が記載されています。あわせて更新手続きに必要な持ち物も明記されているため、事前にチェックしておくと窓口で慌てずに済みます。
なお、通知が届く前でも、有効期限の3か月前を過ぎていれば自分から更新の申請をすることは可能です。誕生日が近づいてきたら、カードの券面に記載された有効期限を確認しておくと、通知の到着を待たずに準備を進められます。
更新に必要な持ち物と手数料は?
更新に必要な持ち物と手数料は? 基本的には「有効期限通知書」と「有効期限内のマイナンバーカード(または本人確認書類)」の2点で、更新の手数料は無料です。
マイナンバーカード総合サイトによれば、本人が窓口に行く場合は通知書とカード(または本人確認書類)があれば手続きできます。電子証明書の更新には、あわせて4桁の暗証番号(利用者証明用電子証明書の番号)の入力が必要です。この暗証番号を忘れている場合は、窓口でその場で再設定できることが多いため、心当たりがなくても手ぶらで諦める必要はありません。
本人が窓口に行けない場合は代理人による更新も可能ですが、その場合は追加で「照会書兼回答書」(自治体から送られてくる書類に本人が記入したもの)と、代理人自身の顔写真付き本人確認書類が必要になります。代理人更新を検討している場合は、通知書に同封されている案内を確認するか、事前に自治体の窓口へ問い合わせておくと二度手間を防げます。
更新にかかる手数料は、カード本体・電子証明書のいずれもマイナンバーカード総合サイトの案内で「無料」と明記されています。有効期限が切れる前に更新する分には費用がかからないため、通知書が届いたら早めに済ませておく方が負担は小さくて済みます。
窓口での更新のほか、申請書にQRコードが記載されている場合は、スマートフォンや証明写真機からのオンライン申請にも対応しています。ただし電子証明書そのものの書き込みは、最終的に市区町村窓口で行う必要がある点は変わりません。
更新を忘れて期限が切れるとどうなる?
更新を忘れて期限が切れるとどうなる? カード本体の期限が切れると本人確認書類として使えなくなり、電子証明書の期限が切れるとe-Taxの電子申告・コンビニ交付・マイナ保険証としての利用ができなくなります。
デジタル庁ニュースの案内によれば、カード本体の有効期限が切れた場合、本人確認書類としての利用に加えて、e-Taxなどの電子申請やコンビニ交付サービスも利用できなくなるとされています。マイナンバーそのもの(12桁の番号)が失効するわけではありませんが、カードを使った各種サービスがまとめて使えなくなる状態になります。
電子証明書だけが切れた場合も影響は小さくありません。マイナ保険証としての利用、行政手続きのオンライン申請、コンビニ交付、マイナンバーカードを使った民間サービスへの申し込みができなくなります。ただし、マイナ保険証については、デジタル庁の案内で「有効期限の期日が属する月の末日から3か月間は健康保険証として利用できる」という猶予が示されています。とはいえこれは経過措置であり、いずれにせよ電子証明書の更新自体は必要になります。
期限切れ後にすぐ使えなくなって困るのは、確定申告の時期にe-Taxが使えない、休日にコンビニで住民票を取ろうとしたら発行できない、といった場面です。証明書はコンビニで取れる?コンビニ交付サービスの仕組みと手数料・時間を解説で紹介した通り、コンビニ交付は利用者証明用電子証明書が有効であることが前提の仕組みなので、電子証明書が切れているとこのサービス自体が使えなくなります。よく使う方ほど、有効期限が近づいていないか一度確認しておく価値があります。
次期マイナンバーカードで有効期限は変わる?
次期マイナンバーカードで有効期限は変わる? 将来的に電子証明書の有効期限をカード本体と同じ10年に延長する検討が進められていますが、2026年9月時点ではまだ現行制度(電子証明書5年)が適用されています。
デジタル庁が公表した資料では、次期個人番号カードの検討の中で、電子証明書の有効期間をカード本体にあわせて延長する方向性が示されています。ただし、この記事の執筆時点でこの変更はまだ実施されておらず、導入時期についても複数の報道で見解が分かれているのが実情です。今お手元のカードや通知書に記載されている有効期限は、いずれも現行制度(カード10年・電子証明書5年)に基づくものなので、通知書が届いたら記載どおりの期限で更新手続きを進めてください。制度変更の詳細が固まった際は、デジタル庁やお住まいの自治体からあらためて案内が出されます。
この記事のまとめ
この記事で確認できたのは、マイナンバーカード本体と電子証明書は有効期限が別々で、どちらも3か月前から更新でき、通知書は2〜3か月前に届くこと、更新の持ち物は基本2点で手数料は無料であること、そして期限切れの影響がe-Taxやコンビニ交付など日常的に使う場面に及ぶことです。
まずはお手元のマイナンバーカードの券面に記載された有効期限を確認し、通知書が届いていないか郵便物をチェックしてみてください。引っ越しや住民票の手続きとあわせて確認しておきたい方は、お住まいの自治体のくらしの手続きガイドもあわせてご覧ください。
