「使い終わったスプレー缶、何ごみの日に出せばいいんだろう」「穴をあけたほうが安全なのでは」——掃除や引っ越しでまとめて出てきたとき、迷いやすいのがスプレー缶とカセットボンベです。出す日の区分は自治体によって違い、隣の区と同じとは限りません。この記事では、東京都・神奈川県の9自治体の公式案内を2026年9月25日に確認し、出す日・穴あけ・中身が残ったときの扱いを比べました。

  • 出す日は自治体で分かれ、今回確認した9自治体では「不燃ごみ」「資源(缶など)」「有害ごみ」「スプレー缶専用」の4通りがあった
  • 共通しているのは「中身を使い切る」「ほかのごみと別の袋に入れる」の2点。穴あけを求める案内は9自治体ともなく、6自治体が「不要」または「あけない」と明記している
  • 中身がどうしても残ったときの扱いも自治体ごとに違う。表示をして出せる自治体と、窓口への相談を求める自治体がある

スプレー缶は何ごみの日に出す?

スプレー缶は何ごみの日に出す? 自治体によって「不燃ごみ」「資源(缶など)」「有害ごみ」「スプレー缶専用の日」に分かれます。お住まいの自治体の案内で、区分名と曜日を確認してください。

今回確認した9自治体の区分は次のとおりです。

自治体出す区分袋の分け方
北区不燃ごみ(「その他の不燃ごみ」)他の不燃ごみと別の袋
葛飾区燃やさないごみ他の燃やさないごみと別の袋
世田谷区不燃ごみ(月2回)別の袋に「スプレー缶」「カセットボンベ」などと貼り紙で表示
大田区資源(週1回の回収日)中身の見える別の袋
川崎市空き缶(資源物)空き缶・ペットボトルと一緒に透明・半透明の袋
厚木市資源(缶類)透明または半透明の袋
三鷹市有害ごみプラスチック類と別の透明・半透明の袋か容器に「有害ごみ」と表示
日野市有害ごみ(プラスチック類ごみの日)蛍光灯・テープ類とは別の、中身の見える袋(市指定ごみ袋以外)
横浜市スプレー缶(燃やすごみと同じ曜日)燃やすごみとは別に、スプレー缶だけを透明または半透明の袋に

同じ東京23区でも、北区・葛飾区・世田谷区は不燃ごみの日、大田区は資源の日です。大田区では、スプレー缶とカセットボンベを「使い切って、中身の見える別袋に入れ、『資源』の回収日(週1回)に」出すよう案内しています(出典: 大田区「スプレー缶、カセットボンベの出し方について」)。「スプレー缶は不燃ごみ」という覚え方のまま引っ越すと、出す日を間違えることがあります。

スプレー缶・カセットボンベを出す区分を9自治体で比べ、不燃ごみ・資源(缶など)・有害ごみ・専用の日の4通りに分けた図

横浜市は「スプレー缶」を独立した区分にしていて、燃やすごみと同じ週2回の曜日に出します。ただし燃やすごみの袋に混ぜず、スプレー缶だけをまとめて袋に入れます(出典: 横浜市「スプレー缶」)。横浜市は「缶・びん・ペットボトル」の袋にスプレー缶が混ざり、選別施設で作業員がけがをする事故があったとして、混ぜないよう呼びかけています(出典: 横浜市「缶・びん・ペットボトル」)。

区分名が同じ「不燃ごみ」でも、ほかの不燃ごみと同じ袋に入れてよいわけではありません。北区は金属製であってもスプレー缶・カセットボンベを「その他の不燃ごみ」として扱い、金属ごみとは分けるよう案内しています(出典: 北区「不燃ごみ」)。

穴はあけたほうがいい?

穴はあけたほうがいい? 今回確認した9自治体に、穴あけを求める案内はありませんでした。6自治体は「穴をあける必要はない」または「あけないで」と明記しています。

穴あけについての記載は次のとおりです。

葛飾区・日野市・横浜市の確認したページには、穴あけについての記載がありませんでした。以前に住んでいた地域で穴あけをしていた方も、いまの自治体の案内を読んでから出してください。

出す前に何をすればいい?

出す前に何をすればいい? 中身を使い切り、ほかのごみと別の袋に分けます。表示や袋の種類の指定がある自治体では、それに合わせます。

  1. 中身を使い切る — 9自治体とも、中身を使い切ってから出すよう案内しています。中身を出すときは、大田区は「屋外の火の気のない風通しの良いところ」、三鷹市は「換気の良い場所、または屋外」、横浜市は「火気のない安全な場所」を挙げています。
  2. キャップなどを外す — 横浜市は、プラスチック製のキャップを外して「プラスチック資源」に出すよう案内しています。
  3. 別の袋に入れる — ほかのごみと同じ袋に入れず、中身の見える袋に分けます。日野市は、蛍光灯・スプレー缶・テープ類などを混ぜて出す間違いが多いとして、別々の袋に入れるよう呼びかけています(出典: 日野市「間違っていませんか? 有害ごみの出し方」)。
  4. 表示をする — 世田谷区は袋に「スプレー缶」「カセットボンベ」「ライター」と貼り紙で表示、三鷹市は「有害ごみ」と表示するよう案内しています。
  5. 収集日の朝に出す — 区分ごとの収集曜日は、お住まいの地域のカレンダーで確認します。確認先がわからないときは、ごみ収集カレンダーの確認方法を参考にしてください。

中身を使い切る理由として、北区は清掃車の車両火災の多くがスプレー缶などに残った可燃性ガスへの引火で起きていると説明しています(出典: 北区)。葛飾区も、中身が残ったままだと清掃車やごみ処理施設の火災の原因になると案内しています(出典: 葛飾区「燃やさないごみの出し方」)。収集後のごみがどう運ばれて処理されるかは、分別したごみの処理・リサイクルの仕組みで説明しています。

中身が残ってしまったらどうする?

中身が残ってしまったらどうする? 扱いは自治体で分かれます。表示をすれば出せる自治体、中身が見えるように出す自治体、窓口やメーカーへの相談を求める自治体があります。

自治体中身が使い切れないときの案内
世田谷区貼り紙に「中身あり」と追記して出す
川崎市「中身入り」と張り紙をして小物金属で出す
北区メーカーへ問い合わせる。どうしても使い切れない場合は、袋の中身が見えるように出す
大田区屋外の火の気のない風通しの良いところで中身を出し切るか、製品の取扱いに従ってガスを抜く
葛飾区商品に表示されているメーカーなどへ問い合わせる
日野市ごみゼロ推進課へ相談する
横浜市メーカーなどに確認し、出し切れない場合は各区の資源循環局事務所へ相談する
三鷹市市の案内に載っている問い合わせ先(製品ごとの相談窓口)へ問い合わせる

同じ「中身入り」の表示でも、世田谷区は不燃ごみ、川崎市は小物金属と、出す区分が異なります。表示のしかたも含めて、お住まいの自治体の文言どおりに出してください。

横浜市は、エアゾール式簡易消火具の一部製品で破裂事故が起きているとして、該当製品は「スプレー缶」として出さず製造業者へ問い合わせるよう案内しています(出典: 横浜市「スプレー缶」)。消火具を処分するときは、スプレー缶と同じ扱いにしてよいかを先に確認してください。

ライターも同じ日に出せる?

ライターも同じ日に出せる? 同じ日とは限りません。大田区では、スプレー缶とカセットボンベは資源の日、ガスライターは不燃ごみの日です。

大田区は、ガスライターを使い切って中身の見える別袋に入れ、「不燃ごみ」の収集日(月2回)に出すよう案内しています。スプレー缶・カセットボンベの「資源」の回収日(週1回)とは別の日です(出典: 大田区)。

一方、世田谷区はスプレー缶・カセットボンベ・ライターを同じ不燃ごみの項目で案内し、三鷹市は使い捨てライターを、日野市は中身を使い切ったライターを、それぞれ有害ごみに含めています。ライターは「スプレー缶と一緒でよいか」を別に確認しておくと、出す日を間違えずに済みます。

自分の自治体のルールはどこで確認できる?

自分の自治体のルールはどこで確認できる? 自治体公式サイトの品目別の分別一覧で「スプレー缶」「カセットボンベ」を探し、出す区分・袋・表示・中身が残ったときの扱いの4点を読みます。

確認するときは、次の順に見ると漏れが少なくなります。

確認すること見る場所の例
出す区分と曜日分別一覧の「スプレー缶」の行、収集日カレンダー
袋の指定「別の袋」「中身の見える袋」「指定袋以外」などの記載
表示の指定「スプレー缶」「有害ごみ」「中身あり」などの貼り紙の指定
中身が残ったとき相談先(清掃事務所・担当課・メーカー)の記載

くらしぽーたるの地域別ガイドでは、大田区・北区・葛飾区・三鷹市などの分別区分と、自治体公式の確認先をまとめています。そのほかの地域はごみ分別・出し方ガイドから選べます。布団やカーペットのように自治体で区分が分かれる品目は、布団・カーペット・座布団の分別でも比べています。

本記事の内容は、2026年9月25日に各自治体の公式サイトで確認した情報です。分別の区分や出し方は変わることがあるため、出す前にお住まいの自治体の公式サイトで最新の案内を確認してください。